【長嶋 洋輔 略歴】
飲食系グローバル企業など数社を経験後、2019年7月にシュクレイ入社。特販課に配属され、東京ソラマチでの催事を皮切りに全国各地の催事を担当。現地の運営管理や販売スタッフの教育などを行う。2021年3月に特販部特販一課(営業一部)のマネージャーとなり、西日本エリア(大阪〜九州)の催事を統括する立場に。シュクレイのブランドの魅力をより広く伝え、1人でも多く熱狂的ファンを作るために奔走する日々を送っている。

入社当時の気持ち、思い出

大好きなお菓子を「食べる」から「売る」へ!

Q.入社動機、シュクレイの入社時の印象は?

前職は飲食系のグローバル企業にいまして、系列の台湾料理店に勤務していました。ある時、以前一緒に働いていたSさんがお店に来られたことがありました。転職されたことは知っていたので、「今はどんな仕事をしているんですか?」と聞いたところ、いただいた名刺の社名がシュクレイだったんです。
私はお菓子が大好きで、以前からバターバトラーもよく買って食べていたので、シュクレイという会社の名前もすぐにわかりました。そして、「シュクレイってどういう会社なんだろう」と、どんどん興味が膨らんでいきました。
もちろん、そこですぐに転職を決めたわけではありません。台湾料理店では商品開発を任せていただいて楽しかったですし、妻にシュクレイの話をした時も「今は転職してほしくない」と言われ、一度胸にしまいました。でも、心のどこかにシュクレイで働いてみたいという気持ちが燻っていたと思います。

それから1年半ぐらい経った頃、シュクレイへの転職が急に現実味を帯びてきました。妻が私に「シュクレイっていい会社だね」と転職を勧めてくれたんです。妻も私と一緒にバターバトラーのお菓子をずっと食べていましたし、ホームページを調べ、チャレンジしてみたらと背中を押してくれました。
どうやら、以前に転職の相談をした会社がシュクレイだったことは忘れていたようです。家族の応援も得て私の気持ちも決まり、改めてSさんに連絡を取らせていただきました。そして、シュクレイへの転職に挑戦することになったんです。

私の思っていることと同じ!会社のフィロソフィーに魅了される

シュクレイに転職したいと思ったのは、以前からバターバトラーが好きだったこともありますが、接客の仕事が好きだったということが大きいです。お客様に喜んでいただける、おいしいと言っていただけることが本当に楽しくて。そんな自分を活かせる仕事がしたいという思いがありました。それにもう1つ、転職活動に当たって河越会長の本や会社の経営理念を読ませていただいて、「これは、まさに私が思っていることと同じだ!」と心底共感したことで、さらにシュクレイで働きたい気持ちが強くなっていきました。
この会社で働きたい。強い思いで臨んだ面接で無事に採用いただき、今に至っています。たまたま1人の知り合いが働いていたというきっかけから始まった転職でしたから、このご縁には感謝しかありません。

入社後に配属されたのは、全国各地の催事を担当する特販課。東京ソラマチの催事が私の販売デビューの場になりました。自分もバターバトラーを買いに行ってシュクレイで試食をしていたにも関わらず、いざ自分が売る立場になると緊張してなかなかうまくできないものなんですね。最初はお店のマネキンさんや社員のみんなにいろいろ教えてもらいました。私のほうが年上で言い難いこともあったと思うのですが、みんなのおかげで現場に馴染んでいくことができました。

「対策を早く早く打つ」を実践する!

それから半年ほどして、運営者として催事を任されるようになりました。運営者の役割は、主に売場づくりやブランド価値を高めることです。売場のレイアウトを考え、どんな什器を置いて、どんな装飾をするのかを考えていきます。また、これと並行して、マネキンさんや派遣さんの教育(共育)も運営者の仕事です。販売する人が商品の魅力やシュクレイの思いを受け入れてくれないと、お客様にも伝わりません。短期の催事ではこれが売上に直結してくるんです。

その後、運営者として全国各地の催事を担当しました。これまで40回以上はやっていると思います。期間は短いもので1〜2週間、長いものになると1〜2カ月は現場につきっきりということもあります。シュクレイの催事の中では、JR名古屋タカシマヤ、大阪の阪急梅田本店、札幌大丸が規模の大きなものになるのですが、名古屋での催事を任された時はやっぱりうれしかったですね。
売場づくりでは、催事の設営前にお客様の層や時間帯などを確認したり、他の催事を運営した社員から情報をもらったり事前にリサーチしながら準備を進めます。その上で催事初日の動向を見て、不足しそうな商品を追加したり、多く入れていたものを止めたり、できるだけ早く反応するようにしています。
会社の経営理念手帳「こづち」(120の経営フィロソフィー)にも書かれているのですが、「対策を早く早く打つ」ことがとても重要なんです。対策を早く打てば、それだけ早く展開しますし、また次の対策を打つこともできます。

ちなみに、私が初めて運営者として担当したのは、東京ソラマチでのバターバトラーの催事でした。私の人生には、いろいろな意味でバターバトラーが絡んでいる気がします(笑)。おいしいし、見た目もいいし、世界観も大好き。シュクレイのブランドの中でも、やっぱり特に愛着を感じます。そのブランド価値をもっともっと高めていきたいというのはありますね。

起点 -ターニングポイント-

失敗を恐れずチャレンジする。その気持ちを会社が後押ししてくれる

失敗を恐れずチャレンジする。その気持ちを会社が後押ししてくれる

Q.現在のポジションに至るまでに起点となった出来事、マインドセットは?

特販課の場合、新卒社員も1年経たないうちに催事の運営を任されるようになります。誰をどの催事の運営者にするかは統括リーダーやマネージャーが決めるのですが、今、自分がその立場になって実感したのは、マネージャーは部下の将来性や成長のタイミングを見ながら運営者を決めているということ。会社としても失敗を恐れずやらせてみるというのが基本ですから、当時の統括リーダーやマネージャーもそんな気持ちで私にチャンスをくれたのだと思います。

私がマネージャーとして運営者を決める時には、どうすればその人の良さを出させるかを大事にしています。私のような年齢の人と若い人とでは考え方が違いますし、個々の性格も違いますから、それぞれの価値観を尊重しています。例えば、自分で率先して動く人には動きやすい環境を整えるようにしますし、自分から動くことが苦手な人には「こうしてみたら?」とアドバイスから始めます。1人1人の良さをどう成功体験に結びつけていくかは、統括リーダーやマネージャーの腕の見せどころだと思うんです。

会社の「兄弟子制度」が自分を成長させてくれた

会社の「兄弟子制度」が自分を成長させてくれた

人を育てるという意味では、入社翌年に体験した「兄弟子制度」が私に大きな影響を与えてくれました。これが私にとってのターニングポイントになっていますね。
兄弟子制度というのは、入社したての新入社員を先輩社員が1年間かけて店長や運営者として育てていくというものです。前職でも後輩社員を教育することはありましたが、この兄弟子制度は関わり方が違うというか、関係がもっと濃いものなんです。

誰と組むかを自分で決められるわけではないですが、私の弟子になった子には、兄弟子として自分の知っていることを全部教えたいと思ったし、誰よりも早く成長してほしいという気持ちでした。その分、指導の仕方はかなり厳しくなったので、彼も途中からうんざりしていたかもしれません。
例えば、私が運営者を務める催事の時、弟子の彼に「もう自分が運営者だと思って仕事をしてほしい」と伝え、自分はできるだけサポートに回るようなこともありました。ある時、スタッフの勤務時間などを管理するシフト表を、何日間か、あえて書かなかったことがありました。私はシフト表をそのままにしている彼に「何も書いていないですけど、何とも思わなかったですか?」「最初に運営者としてやってほしいって言いましたよね?」とだけ伝えさせていただきました。
その後の彼は、自分自身に矢印を向け、行動(考働)が変わりました。全ての仕事を自分事ととして捉えてくれたように思います。自分で考えたり、反省したり、その1つ1つを仕事に活かし、目覚ましい活躍を見せました。同じ年代の社員の中で、一番早く会社の会長賞・社長賞を受賞した時は、私も自分のことのように嬉しくて、目頭が熱くなりました。後輩の成長を心から喜ぶような体験は、シュクレイで働いているからこそできたと思います。

もちろん、彼を育てることは私自身の成長にもつながりました。どうすれば彼をもっと成長させることができるのか、悩んだり、反省したりすることがたくさんありました。しかし、そのおかげで互いに成長できたのだと思います。兄弟子制度は、教える・教えられるというものではなく、一緒に成長する、一緒にシンカしていくためのものなんです。

全国のマネキンさんとの出会いが新たなシンカにつながる

特販課は催事チームですから、全国各地のマネキンさんと一緒に働くことがよくあります。人と人とのつながりをたくさん経験させてもらえるのも催事ならではの楽しさですよね。マネキンさんの皆さんは、シュクレイのことが好きな方がとても多いと感じます。好きだから、うまく説明してくれたり、自ら率先して動いてくれたりすると思いますし、私たち社員のことも助けてくれるんです。
色々なマネキンの方との関わりが、シュクレイみんなの新たなシンカにもつながっています。

例えば、JR名古屋タカシマヤの催事には、あるスーパーマネキンさんがいらっしゃいます。私が入社するずっと前からシュクレイの販売をされている大ベテランで、阪本社長や平間部長にも「あの人すごくいい」とか「あの人は、もっとこうやるといい」などと、歯に衣着せず、良くなるようにと伝えてくれる人です。
私が名古屋の催事でご一緒する時も、良ければ褒めてくれるし、至らなければ遠慮なく叱ってくれますね。
例えば、私がまだ運営者になりたての頃、催事のバックヤードで、つい「疲れた」という言葉が口から出てしまったんです。それを近くで聞いたそのマネキンさんは、「長嶋さん、それは言ってはダメですよ。みんなが気を使ってしまいます」と、注意してくれました。私もその言葉にハッとして、本当にそうだなと反省しました。本気でシュクレイのことを考えて、良くしたいという気持ちがなければ、はっきり叱ってはくれないですよね。本当にツイてるなと思います。
私が統括リーダーになった時もマネージャーになった時も、そのマネキンさんはいずれのタイミングにも昇進祝いにとボールペンをプレゼントしてくださいました。今でもLINEで「いつ名古屋に来ますか?」と連絡をくれたりして、いい関係を築かせていただいたと思っています。
こんなふうにシュクレイのことを考えて一緒に行動してくれるマネキンさんたちとの関係は、兄弟子制度のようだと感じます。兄弟子にはずいぶん成長させていただいたなと感謝しています。

働くとはどういうことか?私の仕事観

人が喜ぶことをすれば、それは必ず自分に返ってくる

Q.あなたの人生において仕事とは何ですか?

シュクレイで働くようになって大きく変わったのは、自分よりも人のことが大事だなと思えるようになったことです。これまで勤めていた会社では、上昇志向というか、早く上に上にという気持ちがすごくあって、実際に上を目指して頑張っていたところがありました。でも、今は自分よりも下の社員(同志)や周りの人たちに成長してほしいという思いが強くて、それが仕事のモチベーションになっていると思います。ここで働いてみて、周囲が成長すると自分も成長できることがわかってきました。この感覚は以前とずいぶん違っていると思いますね。

シュクレイの経営理念は「喜びを創り 喜びを提供する」。私にとっての仕事はまさにこれですね。仕事では、本当に人に喜んでもらうことが大事だと思うんです。お客様に喜んでもらえたら、それが働いている人たちの喜びになるし、会社の利益にもなります。それでちゃんと給料をいただけたら家族も幸せにできますよね。きれいごとを言っているように聞こえてしまうかもしれないですが、私自身、人に喜んでもらえることをすれば、それは絶対自分にも返ってくると本気で思っているんです。
それに、「こづち」にも「物心両面で豊かになる」という項目があるのですが、いくら仕事がうまくいっても、家庭がうまくいかないと楽しくありません。仕事でも、家庭でも、人に喜んでももらうことが大事だなと思います。

シュクレイで活躍・キャリアアップできる人とは、どういう人か?

人に対して誠実であれば、周りもそれに応えてくれる

Q.シュクレイで活躍できる人・キャリアアップできる人とは、どういう人だと思いますか?

常設店舗と催事の違いがあるかもしれませんが、催事部門で言えば、周りを思いやれる人、プラス思考の人、自分でやるべきことを見つけられる人がキャリアアップしているように感じています。それにもう1つ忘れてはいけないのが、誠実な人であることです。間違ったら謝るというような基本的なことですが、シュクレイでは特に大切だと思います。シュクレイには怒るより褒める企業風土があります。例えばミスをしても、それを責めるのではなく、「じゃあ、この後はどうしていく?」と前向きに考える。だからこそ、ミスを嘘やごまかしで取り繕うようなことをすると、かえって大事になってしまいます。

人に対して誠実であれば、周りもそれを応援してくれます。私も以前、ミスをして助けていただいたことがあります。
運営者になって間もない頃、広島のバレンタイン催事を任されたことがありました。販売は好調だったのですが、ある商品の発注が漏れていたことに気づかず、最終日の在庫が少ない状態となっていました。そのことに気づいたのが夜の7時で、慌てて当時マネジャーだった平間さん(現部長)に「発注を忘れ、明日の商品がないんです」と、連絡を入れました。
普通の会社なら「何をやっているんだ!」と怒られても当然だと思います。私も怒られることを覚悟して連絡したのですが、平間部長は「わかった! 今から持って行くよ。大丈夫だから」と言うのです。平間部長は、夜7時から表参道や東京駅周辺の常設店を回り、商品を集めてくれました。すでに東京から広島まで行く新幹線は終わっているので、夜のうちに新大阪まで移動し、翌朝6時の新幹線で広島まで商品を届けてくれたんです。私が駅で商品を受け取ると、平間部長は「ツイてるね! これで売れるね」と言って、またすぐに新幹線で東京に戻っていきました。

口先だけでなく実際に行動する人が近くにいると、「この人のために頑張ろう」という気持ちになります。そして、いつか自分の部下がミスをした時にも、こんなふうに行動できる人でありたいとも。シュクレイの現場を大切にする思いは、上の人たちから受け継がれていくんだなと思います。

未来の自分、未来のシュクレイ

社員を、会社を成長させる環境づくりをしていきたい

Q.これから、どのようになっていきたいですか? 自分と会社の未来力

今でも自分のポジションを上げたいという気持ちはあります。ただ、それは以前のように自分が出世したいという感覚とはちょっと違うんです。会社の成長は、やはりみんながどれだけ成長できるかだと思っているので、シュクレイの中でより多くの人の成長を促せるような環境を作っていきたい。そのための立場になりたいという気持ちです。
とくに女性社員の場合、店長から先にキャリアアップしている人はそれほど多くないというのが現状でした。現場から「店長から先の目標が見当たらない」という声を聞くこともありましたが、現在はどんどん改善されて来ています。これからも色々な人たちが目指せるような新たなポジションを作れたらいいですよね。こうした環境が整っていけば、出産や育児で休職しても戻りやすく、ずっとシュクレイで働けるようになるとも思うんです。
このような環境を実現していくには、会社の規模をもっと大きくしていくことも必要になってきます。社員1人1人の成長と会社の成長、その相乗効果を生み出していけるような役割を担っていけたらと思っています。

シュクレイは、ナンバーワンよりオンリーワンを目指す会社です。ニューコンセプトメーカーとして、他では真似できないことを創り出していくことができる会社ですから、これから先も、それをさらに進めていきたいと思っています。
私は営業一部のマネージャーとして西日本の催事を担当しているのですが、その立場から会社の未来に貢献できることもたくさんあります。
催事には、常設店のないエリアにシュクレイのブランドをご紹介していくという重要な役割があります。まだシュクレイに出会ったことのない皆さんに、私たちのブランド、お菓子を知っていただき、1人でも多くのお客様に喜びを提供していきたい。そして、熱狂的なファンを日本全国に広げていきたいと考えています。

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