【宮本 耕志 略歴】
食品関連の企業2社の営業経験を経て、2016年の5月にシュクレイ入社。成田空港で外卸売部門の営業を1年経験した後、羽田空港に販売部の統括リーダーとして異動。2018年からはマネージャーとして催事・常設の店舗を超えた「羽田一枚体制」を展開。店舗数を3倍に拡大する。2022年4月より販売1部 販売2課のマネージャーとして東京駅と品川駅の店舗を担当。また、「ネコシェフ」「フィオラッテ」「イチゴショップ」の3ブランドのブランドリーダーも兼務し、ブランド戦略のまとめ役として活躍。2023年4月より営業三部の部長に昇進。羽田空港、成田空港を中心に全国の国際空港の責任者として、インバウンド関連を担当している。

入社当時の気持ち、思い出

面接の第一印象が「なんだ?この会社は」。ものすごいインパクトでした(笑)

Q.入社動機、シュクレイの入社時の印象は?

シュクレイに入社するまでに食品関係の2社を経験しています。いずれも出来上がった基盤の上で駒のように働いている感覚でした。自分の仕事が会社に貢献出来ているという実感も感じることがあまり無く、自身の努力・成果が評価に繋がっているという感覚も得られずらい印象でした。それだけに次の転職では、自分と会社が共に成長できるような環境に身を置きたいという気持ちがありました。
シュクレイに関心を持ったのは、ホームページの社員インタビューを見てからです。綴られた文章から、若い人が活躍できる職場であることが伝わりました。また、社員の話の中に経営理念手帳「こづち」(120の経営フィロソフィー)のことが語られていて、「この会社には『こづち』という芯の通ったものがあって、みんなが一枚岩となって働いている」と感じました。当時は、まだまだ小規模な会社でしたが、未来への可能性を感じ、ここで働いてみたいと強く思うようになりました。
そして、実際に面接を受けた時のことです。私の場合、これがなにしろ強烈でした。最初の面接がいきなり社長(現会長)でびっくり。しかも、今までの経歴や特技など、一般的な面接で聞かれるような質問は一切なく、雑談じみたことをフランクにお話ししたくらいです。部屋を退出すると、次はそのまま当時の部長(現社長)の2次面接。シュクレイは、この時点から他の会社とは違っていたんです。「何だ? この会社は」と思いながら、非常に惹かれたことを覚えています。

起点 -ターニングポイント-

これまでの営業経験と全く違うぞ! シュクレイの「寿流営業」

これまでの営業経験と全く違うぞ! シュクレイの「寿流営業」

Q.現在のポジションに至るまでに起点となった出来事、マインドセットは?

私にとっての起点は、実は2つあるんです。1つは、先ほどお話をしたシュクレイに入社したこと。今までの自分の経験則では測れない、型破りな会社に出合えたのは衝撃的でした。そしてもう1つは、実際に入社してシュクレイの営業を学べたことです。ここでも、これまでの自分の常識が大きく覆ることになりました。
入社して最初に配属されたのは、成田営業所でした。営業として国際空港内の売店などを統括する法人様を担当させていただきました。私の過去の経験からいうと、法人営業は本部のバイヤーさんと大きな話をまとめ、あとは各店舗に商品が自動的に納められていくという流れだと思っていたのですが、シュクレイのやり方は全く違っていました。

当時の上司であったTマネージャーから教えられたのは、しっかり足を使って現場を回るというものでした。もちろん本部のバイヤーさんとの商談も大事ですが、もうひとつ大切なことを学んだのです。毎日空港内の売場を全て回り、現場の店長さん、販売員さんたちと顔を合わせ、人間関係を築いていきます。現場の皆さんの声を聞き、信頼を得られるようになると、私たちの商品価値やブランド価値をしっかり伝えることができますし、それが売場の拡大にもつながるのです。この人に根ざした営業こそ、シュクレイの実践する「寿流営業」です。毎日、コツコツと関係を積み上げ、成果に結びつけていく。これは、経営理念手帳「こづち」にも共通する考え方だと思います。

また、毎日売場を回る中で実感したのは、売場で商品の試食を勧めてくれる販売員さんがいかに重要かということでした。試食を勧める販売員さんがいるかいないかで売上がまるで違うんです。現場の販売員さんのモチベーションをいかに上げていくかが結果的に売上に影響し、シュクレイに対する卸先の法人様の評価にもつながります。自分が売場を回り、店長さんや販売員さんの意見や要望を聞くことで、少しはプラスの影響があったのかなと思いますし、また、売場の人たちから必要とされていることが自分のやりがいにもなりました。こうした現場を大切にする「寿流営業」を学べたことが、今につながる大きな起点になっています。シュクレイは「超現場主義」を掲げていますが、まさにこの「寿流営業」もその一翼であると思います。

時間をかけて作り上げた「羽田一枚体制」で、売場は3倍に成長

時間をかけて作り上げた「羽田一枚体制」で、売場は3倍に成長

成田空港で1年間勤務して、その後は羽田空港に異動になりました。ここでは法人への卸売ではなく、自社の店舗運営事業の統括リーダーを担当させていただきました。これまでと仕事の内容は変わりますが、それでも私のミッションが変わることはありません。いかに自分達の商品価値、ブランド価値を上げ、売上を上げるのか。そのために、いかに現場の皆さんのモチベーションを上げていくかという方法は、成田時代に学んだ「寿流営業」と同じです。とにかく現場の人たちと向き合うこと。これをやらないとうまくいかないと信じて行動しました。とはいえ、自社の店舗運営は初めての経験ですから、ミスもたくさんしましたし、現場に迷惑をかけたこともありました。それでもなんとか先に進むことができたのは「迷惑かけちゃって申し訳なかったね」とか「教えてくれてありがとう」とか、上に立つから偉いということではなく、人として大切なことを忘れずに、人間関係を築けたことが大きかったかもしれません。

羽田空港の担当時代で印象に残っているのは、なんといっても「羽田一枚体制」を作り上げたことです。羽田空港に異動した当初は、常設店の4店舗だけが私の担当で、催事を担当するチームとはほとんど関わりがありませんでした。でも、せっかく同じ空港内で働いているのですから、もっとコミュニケーションを取るべきだと、催事チーム・常設チームの垣根を超えた体制づくりを始めました。一緒にミーティングをしたり、昼礼をしたり。各店の代表者に集まってもらって交流を図ることもありました。
こうして1年以上かけて「羽田1枚体制」が形になってきた頃、会社からマネージャーを任されたのです。その時は、責任の重さよりも、自分の裁量権が広がって体制づくりがスムーズになったことがありがたかったですね。それに、会社が組織全体の構造を考えていく中で「羽田の体制作りを宮本に任せよう」と判断してくれたのかなと思うと、素直にうれしかったです。「羽田一枚体制」の効果もあってか、最初は常設店4店舗からスタートして、最盛期には12店舗まで拡大することができました。
急激に拡大すれば、販売員さんの数ももちろん増えて、マネージャーとしては勤怠処理が大変でしたね。ただ、不思議なもので、70人を超える販売員さんの顔も名前も全員ちゃんと覚えられるんです。マネージャーになっても週に1、2回は必ず売場を巡回し、皆さんと一言二言でも話をする。これだけで名前も顔もちゃんと覚えられるものなんですよね。

働く場所が変わっても礎にあるものは常に同じ。
現場を、人を大切にすること

羽田空港を丸5年担当させていただいて、現在は、東京駅と品川駅の店舗を担当させていただいています。東京駅は売上金額が大きく、プレッシャーはありましたが、何を大切にするかというスタンスは変わりません。
また、自社ブランドのうち「ネコシェフ」「フィオラッテ」「イチゴショップ」の3つのブランドリーダーを任せていただいています。ブランドリーダーというのは、ブランドに関する全ての人たちのまとめ役のようなものです。月に1回、関係者が集まってブランド戦略を話し合う会議があるのですが、ここでも、基本は売場の店長さんの意見が起点になります。意見や要望の中には実現が難しいものもありますが、現場の希望は割と叶いやすい環境だと思います。
たとえば、バレンタインのイベント商品。少数店舗や、極端にいえば1店舗で展開しているブランドであっても、シュクレイの場合は、製販一体となって、それを支え、実現させるんです。小ロットで生産を稼働させることは大手のメーカーでは考えられないことです。でもシュクレイはそれを実現させる。それが経営理念手帳「こづち」であり、「超現場主義」なんです。

働くとはどういうことか?私の仕事観

家庭が楽しくても、仕事が楽しくなければ、人生はプラスマイナスゼロ

Q.あなたの人生において仕事とは何ですか?

仕事って「人生を豊かにする一番のツール」だと思うんです。もちろん家庭の時間も大事ですが、人生の大半の時間をかけて仕事と向き合っているのですから、いくら家庭の時間が楽しくても、仕事が楽しくなければプラスマイナスゼロみたいになる感じがします。
20代の頃は働いていながら“頑張る”気持ちはあっても、どこか前向きなエネルギーの使い方ではなかった印象が残っています。でも、今はその感覚も全く変わりました。シュクレイは、とてもポジティブに仕事をさせてくれるんです。
会社ですから、ミスや失敗があれば報告はしますが、シュクレイではその捉え方もポジティブです。社内でよく「ツイてる!」という言葉が使われるのですが、初めて上司から言われた時には「えーっ! こんな会社ある?」と、驚きましたね。
入社して間もない頃、私が成田の試食販売員さんの雇用手続きをミスしてしまったことがありました。前日なのに雇用手続きが出来ていない……、怒られるな……と思いながら上司に報告してみると、「ツイてる…、いや、ツイてるわ」と。本当に第一声、そう言われたんです。そして、「この段階で気付けて良かった」「これが働く当日、出勤しているのに働けないなんてなったら、それはもっと大変だったよ。ギリギリ事前に気付けて、これはツイてるわ」と、話してくれました。今までの会社勤めでは、業務上のミスがあると大量の時間を使って報告書を作成したりするのが常識でした。今の感覚と比較するとネガティブなものへ労力と時間を割いていた印象です。でも、シュクレイではその常識も覆り、とにかくポジティブなことへエネルギーを使わせてくれる。こんな風になにごとも前向きに捉える会社風土は、自分にとってプラスでしかありません。いい会社に勤められたなと思いますし、もう転職したくないですね。

シュクレイで活躍・キャリアアップできる人とは、どういう人か?

人に対して謙虚でいられることが、志事で活躍する必須条件

Q.シュクレイで活躍できる人・キャリアアップできる人とは、どういう人だと思いますか?

謙虚さとポジティブシンキング、そして意欲。これらを併せ持っている人が活躍できると思います。人はどうしても自分が勢いに乗っていると謙虚さが薄れてしまったりします。でも、店舗運営をしていく上では、謙虚さがとても大切なのです。店舗は生き物の如く変化を続けます。それは、そこで働く人と人との関係性によって変わっていくからです。人間関係は何かをきっかけにすぐに良くも悪くも変化します。そんな時に、現場の店長さんや販売員さんに自分の考えをぶつけるだけではうまくいかない。相手の言うことをしっかり一回受け取り、相手に歩調を合わせて考えてみることが大事になってきます。
ポジティブな思考と意欲を持ち合わせながら、周囲に対して謙虚な姿勢で対応していくことができる。このバランス感覚を身につけ、実践できる人が、周囲からも応援され、活躍できるのではないでしょうか。

未来の自分、未来のシュクレイ

若い世代が未来に期待できる会社。
そして、日本一のスイーツメーカーを目指す

Q.これから、どのようになっていきたいですか? 自分と会社の未来力

シュクレイという会社を、日本で一番のスイーツ会社にしていく。まず、この目標を自分が在籍中に実現させたいです。今でも「やっぱりシュクレイさんだね」と、おっしゃってくださる客先も多いですが、まだまだ店舗運営という部分で評価してくださっているところがありますから、やっぱりブランド価値でも店舗の価値でも、「どこから見てもシュクレイさんがスイーツ店舗のナンバーワンだね」と言っていただけるようにしていきたいと思っています。

その中で、自分が力を入れていきたいと思うのは、現場で働く店長さん、販売員さん、若い社員たちの未来を見据えたエネルギーをどう促していくかというところ。現場で頑張ってくれている人たちが「あぁ、自分も頑張ればこうなれる」とか「こういうふうにやっていけば、こういう仕事を任されるようになる」と感じられる道筋をちゃんと作っていきたいというのがあります。なぜなら、働いている私たち一人一人が輝いているということが、日本一のスイーツメーカーになる絶対条件だと思っていますから。

このように考えると自分自身に対する目標もおのずと見えてきて、いつかはこの会社の取締役になりたいという思いがあります。会社の意思決定に関わる立場になり、会社がさらに良くなっていくために意見したり、判断したりできるようになりたいですね。先程申し上げた通り、自分はすごくいい環境で働かせていただけていると思っていますから、これをもっともっといい形にして、自分の後輩やこれから入ってくる若い世代につないでいきたいんです。それを実現させていくためにも、社内的なキャリアップが大きなポイントになるかなと考えています。

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